この記事では
という質問に
現役の管理栄養士がお答えします。
結論から言うと
栄養士として働くなら調理師免許は全く必要ありません。
なぜ調理師免許が必要ではないか?をお話していきますので、3分ほどお付き合いいただけると嬉しいです。
Contents
調理師免許を持っていると得られる【2つ】のメリット
調理師免許を持っていると得られる【2つ】のメリットについてお話します。
メリットがあるなら取るべきだろう。と思われるかもしれませんが、そこまで免許を恩恵を受けれるわけでもありません。
むしろ、栄養士免許を持っているなら必要のないメリットです。
調理師免許を持っていると得られるメリットは
- 「調理師」と名乗れる。
- 「食品衛生責任者」になれる。
この2つです。
1つづつお話していきます。
メリット1:「調理師」と名乗れる
調理師免許を持っているから調理師と名乗れるのはもちろんだけど、調理師免許を持っていない人が調理師って名乗っちゃダメなの?
と思われたと思います。
調理師免許を持っていないと、調理師と名乗れない。調理師は名称独占の資格なのです。
もし、調理師免許を持っていない人が調理師を名乗ると、30万円以下の罰金が課されます。
ただ調理師を名乗れるだけで、調理師じゃないと飲食店で働けないとか、そういった決まりはありません。
ホテルやレストランには調理師免許を持っていない料理人なんていっぱいいるでしょう。
栄養士として働くなら、別に「調理師」と名乗る必要はないですね。
メリット2:「食品衛生責任者」になれる。
飲食店を営むには「食品衛生責任者」という責任者を配置するのを国が義務づけています。
調理師免許を取得すると、研修や試験を行わずに食品衛生責任者になれます。
ただこの食品衛生責任者は、誰でも取得が可能で、6時間の講習に参加すれば修了書がもらえ、食品衛生責任者になることができます。
さらに栄養士も調理師同様に、無条件で食品衛生責任者になれますので、このメリットは栄養士なら意味がありません。
調理の腕を上げるのが目的でも、調理師免許は必要ない
「調理師」と名乗れる、「食品衛生責任者」になれる。というメリットは栄養士免許を持っているなら必要がないことを理解してくれたと思ます。
「でも、調理の腕を上げるためのスキルアップとして調理師免許を取るのは良いことじゃない?」
と思われた人もいるでしょう。
ですが、調理の技術が高く美味しい食事を作れるのと、調理師免許はまた別の話。
調理師免許は、給食施設や飲食店で2年以上、調理業務に従事した人が、筆記試験に合格すると貰えます。
調理の腕前や味の審査なんてありません。食品衛生に関する知識を持っているのが「調理師」なのです。
ってことは
栄養士は食品衛生についてもちろん勉強していますし、調理師試験と同等、またはそれ以上に学んだはずです。
なので、栄養士が調理師免許を持っているメリットが無いんですよ。
栄養士が調理師免許を持っていて得なことって、給食委託会社に入る場合、調理もできる栄養士として雇われやすくなるだけですね。
それにしても、「調理師」兼「栄養士」とかただただ自分の作業量を増やすだけの気がしますので、得ともいえないですが。
調理の腕を上げたいなら、調理が上手な人から学べ
栄養士さんのなかには、調理の腕を上げたい。という人もいるでしょう。
私の管理栄養士の友人はフランス料理を学ぶために、フランスに修行に行っています。マッツ(友人の名前)のインスタはフランス料理で溢れているので、毎日観ていても飽きません。
料理の腕を上げるためには修行に行け!なんてことはいいませんが、身近にいる調理の上手な人に教えてもらうのが1番です。
私は調理師免許を持っていませんが、委託時代にお世話になった調理師さんが元々中華レストランで修業されていて、私はその人から中華を教わりました。
給食委託会社には、ホテルやレストランで修業を積んだ調理師さんが数多くいるので、そうゆう人たちから教わるのが手っ取り早です。
はっきりいって、調理師でもほとんど調理ができない人もいます。
なので、調理の腕を上げたい場合は、調理師免許を取るのではなく、調理が上手な人から学びましょう。
まとめ
栄養士免許を持っているなら、調理師免許は必要ありません。
資格取得が趣味で取るのならいいですが
栄養士が調理師免許を持つメリットが無いので、調理師の試験を受けるのも無駄です。
調理の腕を上げたいのなら、調理が上手な人に教えてもらうのが手っ取り早いで。