国家試験対策

第33回管理栄養士国家試験の問200番は悪問なので、間違っていても気にする必要なんてないで。

第33回管理栄養士国家試験の問200番は悪問なので、間違っていても気にする必要なんてないで。

管理栄養士国家試験には、受験生を困られ話題になる問題が、たまに出題されます。

平成最後の、第33回管理栄養士国家試験にもそんな、受験生を困らせる問題が出題され

受験者がSNSに投稿し、現役管理栄養士の皆さんの目にもとまり、話題になりました。

そんなちょっと栄養士界隈を騒がせた問題を見ていきましょう。

疲れ切っている受験生に襲い掛かった、試験最後の200問目・「ピーラー故障事件」問題

まずは問題を見てみましょう。

200 ピーラーが故障し、当日の作業工程の変更をしなければならなくなった。予定では、A班はじゃたいもの下処理と鮭のムニエルを、B班はサラダを、C班はスープを担当することになっていた。変更内容として、最も適切なものはどれか。1つ選べ。

(1) A班のみでじゃが芋の皮むきを行い。鮭の焼き時間を遅らせる。
(2) B班が、ブロッコリーをゆでた後、冷却中にじゃたいもの皮むきを手伝い、その後サラダを仕上げる。
(3) C班が、キャベツの洗浄・切裁を終えた後、じゃがいもの皮むきを手伝い、その後スープの加熱と調味を行う。
(4) A班、B班、C班の全員が、じゃがいもの皮むきを行い、その後それぞれ予定の作業を行う。

補足:600食の小学校の設定。

作業動線、汚染作業区域と非汚染作業区域についての問題と思われ、この問題の正解は「(3)」でしょう。

各社の解答速報を見ても「(3)」でした。

しかし、この問題はあからさまに厨房(現場)業務をしたことが無い人が作った問題でしょう。

なぜなら

作業工程がめちゃくちゃだから。

思いつく限り、突っ込んでいきます。

追記:公式の解答は「(4)」でした。

大量調理、業務用ピーラーは、みんなが思っているピーラーとは完全に違うもの

その前に、大量調理現場に入ったことがない方が思っているピーラーってこれですよね。

違うんすよ!こんなちっちゃいヤツじゃないんすよ!

大量調理用のピーラーってこの画像のように

業務用ピーラー

めちゃくちゃでっかいヤツなんすよ!!!

この画像じゃ伝わりにくいでしょうが、実物は結構デカいんすよ!

これに大量のじゃがいもなどを入れて、中でぐるぐる回して、食材どうしをこすり合わせて皮をむいていく機械があるんですよ!!

詳しくはこちら。
フジマック:業務用ピーラー
https://www.fujimak.co.jp/products/products/products08/000254.html

このピーラーが壊れた。っていうんだから一大事!非常事態!現場はパニック!です。

事の重大さが分かってくれたとこで、問題につっこみを入れていきます。

なぜ、A班がじゃがいもの下処理を行うのか?

問題文には「予定では、A班はじゃたいもの下処理と鮭のムニエルを」とあります。

じゃがいもはスープ使う具材のはず。それをなぜC班ではなく、A班が下処理するのか?

スープを作るC班がキャベツとじゃがいもの下処理をするべきではないのか。

じゃがいもの下処理をしているからといって、なぜ、鮭の焼時間が遅れるのか?

汚染作業区域と非汚染作業区域、ゾーンニングの観点から、汚染作業区域から非汚染作業区域に行くのは好ましくはありません。

鮭を焼く前に、汚染作業区域でじゃがいもの皮むきをしてから、鮭を焼こうとすると、確かに焼き時間は遅れます。

鮭を、しかも600人分もの量を焼くのはスチコン(スチームコンベクションオーブン)であると考えられます。

なら、スチコンに鮭をセットして、スタートさえ押してしまえば、あとはスチコンにお任せ。15分もあれば中心温度も上がり、出来上がります。

鮭の焼き上がり時間は遅れません。

「ピーラーが壊れた」という非常事態ですから、作業ごとの手洗いとエプロンの交換さえきっちり行えば、多少の汚染作業区域と非汚染作業区域の行き来はしょうがないこと。

それとも、スチコンを使わずに600食分の鮭をフライパンで焼いているんですか??

600食もあるのに、なぜ当日仕込みなのか?

小学校で昼食しかないとはいえ、600食もの食材をなぜ当日仕込みなのか?

100食・200ならまだしも、600食もあるんですよ!

今回の問題で出てきた、じゃがいものキロ数と個数を計算してみましょう。

仮に、スープに入るじゃが芋を1人分・40gとします。

すると、600人分 × 40g なので24kg

さらに、じゃがいもの廃棄率は10%なので、24kgに10%を足して26.4kg

じゃがいもは1個あたり約150gなので、26.4kgのじゃがいもは176個相当です。

じゃがいもの他にも、色んな食材があるでしょう。しかも設定が小学校ですので、冷凍野菜などはほとんど使わず、生野菜を使用していると考えられます。

ってことは、そうとうな量の野菜を当日でいることになりますが、ここの人達は何時から勤務しているんですかね?

納品⇒検品・検収⇒仕分け、をしてから野菜の仕込みをするので、こんな作業量なら生野菜以外は前日仕込みするのが妥当でしょう。

こんな量の仕込みをする現場では、丸1日野菜の仕込み担当の人がいるところもあります。今回の問題のように、何かトラブルが発生すると対応が困難になります。

それを全て当日仕込みなんですから、そうとう気合が入った職場ですね。

(3)が正解だとしても、全員で取り掛からないと終わらないぞ!

200問目が(3)で正解だとしても

現場では(4)、もしくは、じゃがいもを出さない。が正解です。

先ほど計算した通り、じゃがいもは26.4kg(約176個)あると予想されます。

その大量のじゃがいもの皮むきを手作業でC班だけにやらせるのは、時間にも作業にも無理があります。

なので、もし本当に600食の現場でピーラーが壊れて、じゃがいもの皮を手剥きする場合は

全員で取り掛かるか、急遽献立変更しじゃがいもをださない。という選択をするでしょう。

第33回管理栄養士国家試験の問200番以外で、話題になったことのある問題

一通りのツッコミが終わったので、過去にあった「話題になったことのある問題」を紹介します。

「平成22年の第24管理栄養士国家試験」で出題された問195が当時話題になりました。その問題がこちら。

195 食品成分(ア)~(オ)に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) (ア)は、ATPや核酸の分解によって生じる旨味成分である。
(2) (イ)は、生体内でレチノールに変換される。
(3) (ウ)は、紫外線照射によりビタミンD2に変換される。
(4) (エ)は、酸性分解により光過敏症原因物質(フェオホルビド)が生成する。
(5) (オ)は、コエンザイムAの構成成分として脂質代謝に関与する。

24回管理栄養士国家試験問題195

今見ても、全くわかりません。

この問題の正解は(3)で、各化学式は、(ア)はタウリン、(イ)はリコペン、(ウ)はエルゴステロール、(エ)は葉酸、(オ)はヘム鉄。

名前や特性については覚えている人もいますが、この化学式を見て各食品成分を分かった人っているんですかね?

当時、mixiの栄養士コミュニティや投稿・日記でこの問題が話題になりました。

午後の部の後半。最後の最後、疲れ切った脳みそにこの化学式の羅列はきついっす。

この問題について、試験対策の先生に聞いたら

「化学式はわかんなくても、ちゃんと勉強している人なら問題文を読めばわかる問題だろう」と。

はい、すみません。そうでうね。

まとめ

第33回管理栄養士国家試験の200問目は、現場を分かっていない人が作った悪問なので

間違っていたとしても、気にする必要なんてないで。